2/26/2018

縮緬 御所解 染帯

水色 縮緬 御所解 染帯(花車)


今回は御所解染帯の花車です。
色は春らしいきれいな水色で蝶が舞っています。




縮緬には独特の風合いがあり、特に鬼しぼと言われる弊店で扱っています生地は
しぼが高く、染め上がりの色合いもしぼの加減で光沢があり、
このようにきれいな色目に仕上がります。
さて、ぎをん齋藤では来月からはじまります展示会に向けてたくさんの色目
を染出し、取りそろえていますのでぜひこの機会にごらんください。

2/22/2018

三月の東京 展示会

第28回 京を楽しむきもの展を東京六本木の武原ビル5階にて
開催いたします。今回のテーマは”桃山の縫箔”。
美の最盛期ともいわれた桃山文化の染織をそのまま現代のきものに再現しました。
日本が誇る伝統技術の一つ、刺繍と金彩の箔をどうぞご覧ください。


桃山文化の縫いの特徴をそのまま現代のきものへ再現し、色鮮やかに蘇りました。
ぜひこの迫力と時代を超えた伝統技術の美をご堪能ください。





2/17/2018

齋藤織物

今回はぎをん齋藤のグループ、齋藤織物のご紹介です。

齋藤織物はその名の通りぎをん齋藤の染物に合わせた袋帯を
制作しています。
しゃれ袋帯から唐織のフォーマルまで、各着物に
あわせてさまざまな趣のある帯を日夜職人の方々が試行錯誤を
繰り返し、色から組織を含め入念な打ち合わせの後、
ジャガードの手機で織上げていきます。



一つ一つの作業工程が一本の糸のように次へとつながり、
最後には一枚の帯となっていきます。



全ては人間の手が作りだしていく、素晴らしい作品となるのです。





2/14/2018

袋帯 遼代シリーズ


齊藤織物 謹製 遼代 双鷹丸文 袋帯

地色は薄いクリーム色で、柄は”遼”時代の古裂を再現した双鷹丸文様。
遼とは今の内モンゴルあたりに栄えた征服王朝(900年~1100年頃)で、
最初の異民族王朝であった。
鷹丸文は遊牧民特融の柄で、周りは宝相華で飾られている。


”遼代裂”では金襴も有名であり、薄いなめした革に金箔を塗り細かく裁断し
織り込んだ金襴は煌びやかで、当時の文化を象徴している柄です。




2/10/2018

今月の帯

遼代 袋帯 牡丹唐草に白鳥



地色は濃い茶地に牡丹唐草の地紋があり、その上に”金襴”の白鳥が施してある遼代帯、
多くの経糸を使用し、細密な表現で金襴を再現しました。



チャコールグレーの牡丹唐草に白鳥の金襴、その絢爛華麗な趣としっとりとした
”遼代裂”独特の光沢と手触りをどうぞご堪能ください。



2/07/2018

今月の着物

ベージュ地 裾ぼかし 蠟梅




薄いベージュに裾は濃い茶のぼかしで、そこから凛とした蝋梅の幹と花が悠然と
鎮座した雰囲気のある訪問着です。花びらには色糸(白よごし)で刺繍した箇所と
金彩でくくった箇所、墨で仕上げた箇所など、様々な加工を施しています。


生地は”雲井”という生地を使い、このように繊細な色合いも見事に表現しています。
この高級感ある白生地こそがすばらしい染物をつくるときの土台として欠かせない
”素材”の一つであり、守っていかなければならない大切な伝統文化、産業である。

ぎをん齋藤の切付け 疋田 付下

切付け 疋田 楓 付下

生地:綸子
柄:楓
疋田:絞り(紫)金コマ刺繍


いかかですか、綸子の唐草模様と疋田の相性は抜群です!
葉すべの金コマ刺繍もきれいに仕上がっています。




綸子の菊唐草模様です。
この生地は綸子特融の光沢があり、生地の凹凸との兼ね合いで
いろんな表情を見せてくれます。
生地自体も綸子らしく打ち込みもしっかりとしていて、
張りのある着心地の良い生地です。
御所解染帯と合わせて着て頂きたい一品です。


2/03/2018

鶸地 縮緬 御所解 染帯




今回は御所解の細部を中心に掲載いたします。
生地:縮緬(鬼しぼ)の風合いや刺繍、疋田など、すべて職人の伝統技術によって
施してあります。一つ一つの丁寧な仕事をご覧ください。

2/02/2018

御所解 染帯 いろいろ

ぎをん齋藤の御所解染帯には柄、色各種たくさんのものを染めて揃えています。
今回はその中から一部をご紹介!


◆黒地 御所解 染帯 花車
 生地:縮緬

◆白地 御所解 染帯 献上花
 生地:綸子
 
上は黒地で柄は白ぬきという生地白をいかした柄に疋田と刺繍をあしらっています。
そして下は白地、柄はすべて友禅で表現しており、一層の華やかさがあり、
同様に疋田と金糸をあしらっています。柄は藤に菊の献上花。
脇には雲取りの疋田をあしらっています。

どちらも”御所解”シリーズですが、地色や柄の違いででそれぞれに趣があり
合わせるお着物によって変えていただきたい逸品となっています。

2/01/2018

慶長 縫い・摺箔

◆慶長の染織
日本の芸術文化において”美の最盛期ルネサンス”、桃山時代はまさに文化の黄金期
といえる時代である。
この桃山文化(染織)の特徴は何と言っても絢爛豪華、煌びやかな世界。
柄行きは大胆で大きく、金の摺り箔の上に色彩豊かな刺繍がたっぷりと施してあり、
時代の最盛期をあらわしている。


しかし江戸初期の慶長に入ると外向きであった柄行きががらりとかわり、内向きでより
緻密な柄行き(刺繍)へと変化していく。
縫い・絞り・摺箔のパターンは同じだが、劇的に構成がかわり、色彩は深みのある茶か黒、白、朱といったものが多く、生地は綸子、そして絢爛豪華だった刺繍は縮小し
より細密で、自然に近い形に変化していった。
そこには大胆さと緻密さが織り交ざった桃山とはまた違った豊かさがあり、
まさに慶長の染織最大の特徴といえる。